2021年5月6日木曜日

2020年に観た映画から10選 ⑤

    お待たせしました。2020年に見た映画10選後半です。

ランブル 音楽界を揺るがしたインディアンたち』                          (カナダ。監督:キャサリン・ベインブリッジ)


アメリカ先住民の音楽がポピュラー音楽に多大な影響を与えたことを、このドキュメンタリーを観るまで正直なところ私は知りませんでした。アメリカ音楽のルーツはブルースやカントリーだと思っていた、その認識が覆されたのです。考えてみれば、元々アメリカの住人である彼らの文化に後から来た人々が影響を受けるのは当然と言えます。しかしそれは音楽史から抹殺されていた。先住民への長い弾圧の歴史があった。
 
映画に登場する多くの、誰もが知るスーパースターや凄腕ミュージシャンたちは先住民の血を引いています。
人種間の混血が進み複数のルーツを持つ人口が増えた今も、差別が無くなったわけではない。
‟アメリカ人“ とは誰なのでしょう。

 

なぜ君は総理大臣になれないのか』  (日本。監督:大島新)

 小川淳也衆議院議員を2003年から昨年まで17年に亘って追ったドキュメンタリー。‟地盤看板カバンなし“のため選挙区では強力な相手に勝てず比例で復活を繰り返しますが、選挙区当選でなければ党内の出世は見込めないといいます。総理大臣を目指すのであれば、政権交代以前にまず党のリーダーになる必要があり.…

なぜ君は総理大臣になれないのか」の答えがその辺りだとしたらなんとも辛い。志は高く真面目で正直で失敗や挫折をいくつも経ながら理想を追い続ける彼を、政治家に向いてない人だと周囲は言う。政治家が持つべき資質とは?政治家をバカにして笑っているうちは、この国は変わらない」この言葉に深くうなづきました。 (矢車菊 香)