2021年3月6日土曜日

2020年に観た映画から10選 ①

新型コロナウィルスが世界を一変させた2020年が終わり、2021年がスタートしました。年を越しても収束せず感染は拡大し、再び緊急事態宣言が出されました。この感染症は数多の業界に打撃を与えていますが、芸術の各分野やエンタメ業界も例外ではないようです。残念ながら、これらは真っ先に‟不要不急のもの“ と見なされがちです。昨年は緊急事態宣言の期間中のみならず自宅に籠ることが多く、映画を観る機会は減りました。

少ない機会にも行くか止めるか逡巡しつつ、つてない緊張感を持って  映画館へ足を運びました。                                                                                    以下はそうして観た中から選んだ10作品です。

最初の作品は

 ルース・エドガー』  (アメリカ。監督:ジュリアス・オナー)

高校生のルースは非常に優秀で人望もある模範的な生徒。 ‟バラク・オバマの再来“などと言われて将来を嘱望され、その名のとおり光(ルース)の中を進む人生のように見えるが

BLM(ブラック・ライブズ・マター)は2020年のコロナ禍にあっても大きなうねりを起こしました。この映画はそうした潮流の背景にあるものをスリリングに炙り出します。人種間の問題だけでなく世代間の、大国と小国間の、思想間の、夫婦間の….多くの問題が複雑に絡むその狭間でもがく人たち。自分は何者か探し求めるルースの苦悩。 己の良識を疑わない人の内奥にも偏見や差別感情が潜んでいないか?                                   

これを観ているあなたは?と問われている気がします。ー続ー矢車菊 香)